一人ひとりが自分と向き合い、
相手を受け入れる素地をつくる

株式会社プラザクリエイト本社 取締役新谷 隼人 様

導入プログラム
マインドフルネス体験セミナー
対象階層
ソウゾウ事業本部

Tag

  • ウェルビーイング
  • セルフマネジメント
  • マネジメント

Index

導入の背景
立ち止まる時間の必要性を痛感
導入した感想
真っ新の状態から自分を見つめ直す機会に
導入後の変化・成果
本質的な問いを共有しやすくなった

株式会社プラザクリエイト本社の常務取締役、ソウゾウ事業本部長である新谷隼人様にお話をお伺いしました。新谷様は、広告代理店で営業を経験の後、株式会社リクルートに転職し、リテール新規開発グループやカスタマーサクセス領域にてマネージャーを担った経験の持ち主。リクルートでは後輩から「変人」と呼ばれるほど実績を伸ばし、3年連続でMVPを獲得。2019年にプラザクリエイト入社、2021年6月末を境にプラザクリエイト本社取締役に就任されています。

導入の背景慌ただしく流れて終わる1日のなかに、立ち止まる瞬間をつくりたかった

弊社に研修のお問い合わせをいただく前から、新谷さんご自身は座禅などを経験されていたとうかがいました。

はい、いまコロナ禍で行く回数が減ったのですが、2か月に1回くらいはお寺に行って座禅をしてます。出張に出かけたときに京都のお寺に行って、少し心を落ち着かせることを意図的に実施しています。

そのコロナ禍ということは、今回マインドフルネス研修を会社で企画されたことに影響を与えたのでしょうか。

そうですね、リモートワークになったことで、たとえば1日に3回くらいだった会議が平均で9~10本に増えました。移動がないから時間的に可能なので、ひっきりなしに入ってくる。もともと傾向としてはあった“立ち止まる瞬間”というのが、コロナによって喪失し、加速していると感じています。そうなると、けっきょく1日がただ流れて終わるというか、私だけでなく全体がそういう状況になっていると思います。忙しいからこそ、立ち止まる重要性ということに気づいて、そういう時間をもつ必要があると思いました。

でもみなさん業務に追われるなかで、最初のきっかけを持つことが大変ですよね。

はい、その意味ではコロナ禍というのは、もちろんマイナス面は大きいのですが、全員がいったん立ち止まってみる、その重要性に気づけた機会になったと言えます。

世界中誰も想像すらしていなかった事態になったことを契機に…ですか。

はい、これだけ多くの人が亡くなり、本当に自分がやりたいことは一体何だろうということを、あらためて見つめなおす時間の必要性が問われていると思います。
私は前職時代から「お前はどうしたいんだ?」と自分自身に対して、根源的な問いを日々突きつけられてきました。なので、考える習慣は比較的ついているのですが、社内のメンバーは目の前の仕事があり、短期的な結果を出すことに目が向きやすいという構造的な問題から、なかなか考える時間がとれないというのも分かります。
自分が本当はどうしたいのか?
なんて、べつに考えなくても生きてこられた。
でもコロナによって、人は簡単に死ぬんだとか、
自分の行動がこうして簡単に制限されることもあるのだってことが分かったと思うのです。

どうせコロナで立ち止まらなければならないのだから、それなら自分を見つめてみようと?

そのためには自分の気持ちを落ち着かせる必要があって、自分の中が静かになることで、ぽっと浮かんできたことは何なのか、とか。
そうやって向き合う必然性を感じやすくなっているのではないかと思います。

新谷さんのような経営陣、ビジネスリーダーが根源的な問いに向き合うだけではなく、一緒に働いているみなさん全員が、ということですね。

そうなんですよ。たしかに立場とか役職があるから考えなきゃという必然性はあるのですが、ではそういう立場でなければ別に考えなくても生きていけるとして、本当にそれでいいのか、ということですよね。


導入した感想マインドフルネス体験で初心者が足並みを揃え、
これから取り組みたいことの前提ができた

そういう思いをもって実施していただいたマインドフルネス研修ですが、まったく初めてのみなさんが“立ち止まる”、“心を鎮める”といったことを、どう受け止めたでしょう。

私以外は全く初めてだったからこそ、確実に学びにはなったと言えますね。瞑想ということを一つとっても、たとえ5分でも実践することで自分がどうなるか。もちろん習慣にしていかないと本当の理解にはならないと思いますが、初めての体験が、目の前の仕事に忙殺されること自体を見直し、そこから自分を見つめなおす習慣につながっていけばと。

実際のみなさんの反応、様子はいかがでしたか。

手ごたえと課題ということでいうと、まず手ごたえは、いちばん最初のスタートを研修としてやっていただいたことで、基本的なインプットができたこと。そのインプットによって、これからの取り組みや大事にしたいことの前提が揃ったことです。
課題は、さらに学んでいくことや習慣にしていくにあたって、組織としての仕組みみたいにして参加させるのがいいのか、それも仕事っぽくてどうなのかと。そこはマネジメントサイドとしては悩みどころですね。初めての研修を機に、自分で興味をもって主体的に取り組むかということについては、やはり個人差が出てくると思います。


導入後の変化・成果一人ひとりが自分と向き合い、
相手の話を受け入れる素地ができつつある

研修後の変化としては、どんなことを感じていらっしゃいますか。

マインドフルネス研修の後、メンバーとの1on1で本質的な話が以前よりしやすくなったと感じています。さきほど話した、立ち止まって自分に問いかける、ということにつながるのですが。なんでこの人、(仕事に関係なさそうな)こんなこと聞くんだろう?みたいなギャップが減ったというか。
研修がなくて、いきなり私から「ゆっくり深呼吸して、自分の人生について考えることは重要だよね」なんて言ったとしたら、今まで数字の話ばかりしていたのにどうして?と、温度差に戸惑いますよね。
マインドフルネスの経験で最初の一歩を揃えたから、これからの働き方とか組織づくりについて、話をしやすくなりました。

そのような変化を、さらに今後どのようなことに繋げていきたいか。ビジョンでも課題でも結構ですので聞かせてください。

マインドフルネスを契機にして本質的な1on1を行っていくことで、フィードバックが機能する組織をつくりたいと思っています。一人で悶々と考えているのではなく、自分が考えていることを周りの人と共有して、共有した側はきちんと受け取り、率直に相手のために返してあげる。そういうフィードバックが互いに機能することで、自信をもって仕事にも取り組める。ちょっと恥ずかしいのですが、“愛に溢れたチームをつくりたい”と最近頻繁に言っています。

マインドフルネスを通して現われてきた隙間が、深いところから埋められていくようなイメージが湧いてきました。ところで以前から座禅にも取り組んでいらっしゃる新谷さんですが、マインドフルネス研修を経ての変化や日常の実践についてもうかがいたいのですが。

15分くらいは、意識的にマインドフルネスをしないと気持ち悪いな、というような感じになっています。していることは、毎朝近所の公園をゆっくり散歩しながら、そこのベンチに座って時間のあるときは15分、ないときは5分、ゆっくり目をつぶって呼吸を整えることです。そのときには、今日やる仕事のことは一旦ぜんぶ全部忘れて。それから家に帰って仕事を始めます。

公園でマインドフルネスは素敵ですね。

家とコンビニの間にとてもいい公園があるのですが、今までは「公園いいな」っていう価値観自体が、あまりなかったのですよ。アートとか自然に触れる、自分自身に目を向けるといったことより、ガツガツ資本主義の世界で勝たなきゃどこで勝つんだ、くらいの考えだったのですけど(笑)。
自分自身が何をしたいのかという問いに対して、明らかに距離感が縮まったと思います。マインドフルネスの考え方やアプローチというのは、大なり小なり、今後の社会の中で価値として高まってくるなというのは、自分自身の実感としてあります。

とても勇気づけられるお話、ありがとうございました。