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リサーチ・脳科学

日本の研究チームが「幸福と脳の関係」を解明した

2015.11.21

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『「幸福とは何か」という問題に、自分なりの科学的解答が出せて幸福です』。

そう語るのは、京都大学の佐藤弥特定准教授。

Scientific Reports(英国の科学誌)のウェブサイトに掲載された

同准教授らの研究グループによる発表では、

自分は幸福だと感じている人は、脳の右半球にある楔前部が大きいことがわかりました。

脳の特定部位と、その人自身が感じる主観的な幸福との間に相関関係が見出せたのです。

 

これまでMiLIでもご紹介してきた幸福と脳の関係として、

『幸福だと感じている人は左前頭前野の活動が右前頭前野に比べて、相対的に活発である』

という機能的な報告がありました。

しかし今回の発表は、

脳の構造面で因果関係が明らかにされたのです

(前述した楔前部・・・頭頂葉の内側面にある領域の灰白質の体積が大きい)。

 

そうなると今後の関心の一つは、意図的に楔前部の層を厚くできるか・・・ということでしょう。

まだまだ未知の領域ではありますが、

同研究チームの発表について報じた京都大学のウェブサイトでは、

『今後、瞑想トレーニングが楔前部の体積を変えるといった知見と併せることで、

科学的データに裏打ちされた幸福増進プログラムを作るといった展開が期待されます』

――と結んでいます。

私たちがフォローアップしつづけているマインドフルネスと脳の関係について、

また一つ大きな扉が開いたような木がします。しかも日本発で(!)。

 

今回の発表は、

ポジティブ心理学や組織における従業員エンゲージメントなどの領域で注目されてきたことにも関連しています。

「快」「不快」の感情や人生の目的を見出せている度合いも、

楔前部の大きさと関連していることがわかったのです。

移りゆく日々のさまざまな事象を受けとめ、

穏やかでいることのできる本当の意味でのポジティビティ。

それは楔前部の大きさという定量的な観点から、人の幸福と直結するものであることが見えてきました。

また、なぜ生きているのか、なぜここで働いているのかという人生のWhy?に対するクリアな自己認知も、

楔前部の構造とつながっているようです。

 

さて、このようにして幸福という捉えどころのないものが定量化されるなら、

「幸福になる方法」も定型化されていくのでしょうか。

私はここに、マインドフルネスの可能性と落とし穴が、ともに潜んでいるような気がします。

科学の勢いに煽られて“幸せになるための・・・”という文脈を突き進んで行った先には、

なにか幸福とは違うものが待っているような気がしてなりません。

それより大切なのは、穏やかさとか深い意味が、

日常の何処にでもあるのだと気づくことではないでしょうか。

それはほんのささやかな気づきに終始するかもしれないし、

RIZAPのように一ヶ月で「脳がこんなになりました!」なんて世界ではないでしょう。

 

だけど、それが結果として目に見える変化につながっていく。

いや、自分はそこまで行かないかもしれない。でも、それでいい。

AをすればBになる・・・という図式が加速度的に描きやすくなってくるほどに、

そこにはないマインドフルネスの本質が問われてくるのだと思います。

 

(てんせい)

 

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