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リーダーシップ

HBR和訳ーチームをストレス、不安、燃え尽きから守るには

2016.03.17

◆『 世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』 Kindle版も好評発売中!!

◆第4回SIY東京 大好評のうち終了!

今回はMiLIの荻野と木蔵が講師を務め、皆様の素晴らしいご参加を得て、
深く自らを探求する、まさにSearch Inside Yourselfの場となりました。
SIYご参加の皆様の熱心な取り組み、深謝もうしあげます。

次回は10月。既にお申込みも増えております。詳細・お申込みはこちら

◆雑誌プレジデント3月14日発売号で、弊社MiLIの「マンスリーMiLI」と代表 荻野が
取材を受けました。

他にも、マインドフルネス・瞑想に役立つ情報が掲載されています。
ぜひご覧になってください。

プレジデントOnlineのこちらの記事でも、論理分析的経営戦略の限界に対し、
マインドフルネス・瞑想が注目。その代表的プログラムとして
SIYが紹介されました。

◆ 3月18日(金)開催 マンスリーMiLI
これなら毎日できる!「ながら」マインドフルネスを一挙公開
「瞑想を始めたけれど、毎日続けられない…」そんな悩みをお持ちのあなた!
3月マンスリーMILIは、そんなあなたのために「待つ」「歩く」「食べる」
などの毎日の習慣に簡単に組み込める方法を共有。
http://mindful-leadership.jp/seminar/0215-1713/

◆ マインドフルコーチング(MBCC-Mindfulness-Based Coach Camp)本講座スタート
2016年、MiLIではマインドフルネスを基盤としたコミュニケーション、企業と専門家 を
対象とするコーチングプログラム始動します!

昨年よりMiLIはヤフー株式会社(ピープルディベロップメント統括本部 人財育成チーム)
のご協力のもと、「社員一人一人の才能と情熱を解き放つ」というテーマでマインド フル・
コーチングに取り組み共同開発の運びとなりました。
http://mindful-leadership.jp/seminar/0301-1727/

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今回のハーバード・ビジネス・レビュー翻訳は、私も懇意にさせていただいている
WisdomLabsのCEO、元Google人材開発ディレクターのリッチ・フェルナンデス心理学博士です。
プロジェクトが押し寄せる中、カオス・ストレスに対するレジリエンスを高め、優れた結果を出すチーム作り。
そのためのヒントがふんだんの記事です。お楽しみください!

(ぼくらしゃふぇきみこ)

HBR Rich Fernandez Illustration

チームをストレス、不安、燃え尽きから守るには
HBRブログ 2016年1月22日 原文こちら

by  Rich Fernandez リッチ・フェルナンデス

自分自身のストレスを管理するのだって、十分大変だ。しかし、チームメンバーが自分の感情やストレス、バーンアウト(働きすぎで燃え尽きた状態)、やる気の喪失を自己管理できるように、上司として手助けしてやれるだろうか?

仕事はますます過酷で複雑になっているし、多くの人は今や「24時間365日稼働状態」といった環境で、不安やバーンアウトといった状況は決して珍しくなくなってきている。強いプレッシャーのかかる職場で、生産性が高く、やる気を保ち続けるのは至難の業だ。

仕事のペースや厳しさが、すぐに変わっていくことは想定しにくいのだが、最近数々の調査で、ある特定の開発方法がレジリエンスの能力を効果的に鍛えてくれることがわかってきている。

その一つのアプローチは、社員個人の成長や開発に注力することだ。例えば私がグーグルのエグゼクティブ向け能力開発のディレクターだったとき、『地球上でもっともハッピーで、もっとも幸福で、もっとも生産性の高い社員の集まったチーム』をマネジャーが作れるよう重点的に支援してきた。この視点で社員の個人の成長と開発に投資することが、彼らの創造性を開花させ、ポテンシャルを発揮させ、持続可能な生産性をさせるための第一ステップなのだ。

朗報としては、マネジャーやチームメンバーが自己開発のために活用できる、非常に実用的で簡単に実行できる方法がいくつかあることだ。しかも、時間もかからず、お金も、大したリソースも不要。下記にご紹介するのが、チームのレジリエンスや効果性をあげるために、私が20年以上をかけて現場のマネジャーと一緒に作り上げ、成果を出してきた方法で、みなさんにも一考の価値があると思う。

ウェルビーイング(幸福な状態)の実践の模範となり、奨励する: 100ケ国、22,000 人のビジネスマンを対象にしたリーガスグループの調査によると、働く人のストレスレベルは年々上昇し、グローバルで働く人の実に半数近い人(53%)が5年前と比較してバーンアウトに近づいていると報告している。ストレスは伝染しやすいが、その反対のことも伝染しやすい。だからチームの中の誰かが幸福な状態であると感じていると、その効果はチーム全体に波及するようだ。105のチームが3か月を1回として6回以上繰り返して調査した最近のギャラップ社のレポートによると、「幸福な状態であると感じている」と答えたチームメンバーがいるチームの他のメンバーは、6か月後も「幸福な状態である」と答えた率が20%も高かったということだ。これによりわかることは、自分自身と、チームのウェルビーイング(幸福な状態)を理解し、そのような活動を優先する重要性だ。例えば、マインドフルネスやレジリエンストレーニングなどの自己開発のためのツールを提供したり、もっと運動や、リフレッシュのための活動に時間を費やすよう、具体的に(explicitは明示するという意味もあるので)勧めてみたり、または、歩きながらのミーティングの導入や、成果物の提出スケジュールにある程度の猶予を持たせたてフレキシブルな働き方や自分のペースで働くことを可能にするなど、できることはたくさんありそうだ。

仕事の外では仕事から離れる時間を作る: OECDOrganisation for Economic Cooperation and Development)によると、世界中の働く人は平均して週に34から48時間働き、多くの人は、仕事または仕事に関連した活動を、業務時間後にも行っているということだ。また、マッキンジー・クオータリーは、“いつもオン状態、マルチタスクの職場環境は、生産性を著しく低下させ、創造性を鈍らせ、我々を不幸にする”と主張している。会社の大小を問わず私もよく目にすることだが、複数の社員の意識調査からわかった最大の発見のひとつは、社員は仕事から離れることが非常に困難になっているということだ。

高い業績を生み出すカルチャーの難しいところは、持続する集中力を求められることだが、 “いつもオン状態”は、回復のための時間を考慮していないため、危険で非生産的なマインドセットだ。最高のチームに属する最高のアスリートだって、休息や回復の時間が必要だ。だから、あなたがチームメンバーに(自分自身も)、オフィスで、またはデジタル環境で『集中して仕事するべき時間はいつか』意識的になり、また、『集中しなくていい時間はいつか』について、意識的、かつはっきりと明示すべきである。例えば、夜8時以降や週末はメールをやりとりしないなど。

脳がカオスに対処できるよう鍛える: 脳科学の調査によるとマインドフルネスの実践は、システマティックに脳を鍛え、レジリエンスや仕事(と生活)の生産性を向上する有益な精神習慣を作ることができる。Wisdom Labsは、マインドフルネスを鍛えるためトレーニングをしたリーダーやチームは、より協力しあい、ストレスにより効果的に対処し、高い業績を維持することを発見した。自分やチームメンバーが、もともと人間に備わっているこの能力を鍛えるためには、何もエクスパートになる必要はない。テクノロジーを利用すればよい。例えばマインドフルネスのアプリやデバイスを自分で試して紹介すればいい。良質なアプリの一例としてCalmHeadspaceMuseなどがある。

集中を上げるモノタスキング(一度に一つだけの作業を行うこと)に重点をおく:マルチタスキング(複数の作業を同時に行うこと)は間違いである。人間は並行作業を行うと非効果的で非効率になるようできている(コンピュータとは違い)。脳科学者で教育リサーチャー、作家のJoAnn Deak博士は、マルチタスキングは概してかかる時間を2倍にし、通常最低でも2倍の間違いをする、と言及している。人は、“連続するモノタスキング”が得意である。マネジャーは、チームメンバーが明確で、成果物に対し一度にひとつの作業プライオリティにして、重複のないマイルストーンを定義し、緊急なことが重要だと勘違いを起こさないよう支援して、モノタスキングを奨励することができる。

仕事をする日は、ギャップ時間をとるか、または1年の中でペースを落とす時期を意図的にとる:ダウンサイクル(休止時間)がないときは、人々が小休止をとったりエネルギーを充電できるように、よく考えてあげよう。ダウンサイクルがないようなときは、マネジャーとしてなんとかペースを落とせる時間を作れるよう、あなたが力を発揮しよう。マイクロソフトの企業内大学の責任者だったLinda Stoneによると、人々はいつも仕事で活動し繋がった状態で、“常にオン状態、どこでも、いつでも、どんな場所でも”を求められる傾向があり、それは結果として、最適とは到底言い難く残念な“常に部分的にしか注意を向けていない状態”という結果になってしまう。だから、みんなが充電したり新たに集中できるようなバッファー時間を与えよう。

作家で経営コンサルタントのTony Schwartzは、マネジャーは、仕事とはマラソンではなく、合間に回復や再生を要する短距離走の連続であることを理解するべきだだと提唱している。(例えば、90分の集中の集中した仕事の後に10分の休憩をとるなど) つまり、実際にどれくらい長時間仕事しているかが問題なのではなく、実際に稼働した時間の中でどの程度の価値を生み出したか、なのだ。だから、その人がデスクで何時間働いたかについて心配するのをやめて、“このメンバーが働いている時間には、本当にしっかり働いている、という状態にできるようにするために、彼・彼女が適切なスケジュールを立てるためにどんな支援ができるのだろう”ということを真剣に考え始めるべきだ。

共感と思いやりを実行する:優しくあるのにお金はかからないが、マネジャーが受けられる恩恵は多大だ。共感や思いやりは社員のパフォーマンス、エンゲージメント、利益性を著しく向上させる。77の組織の5600人を対象にしてニューサウスウェールズ大学が実施した、ある信頼性の高い研究によると、『組織内で利益性と生産性を高めるための一番、かつ唯一の方法は、マネジャーがメンバーを育て、認め、批判も含めたフィードバックを歓迎し、スタッフ間の協力体制を作るーーこれらのことにより多くの時間と労力を使うというマネジャーの能力にかかっている』と結論づけた。加えてその研究でもうひとつわかったことがある。『人々の動機や、希望、課題を理解したり、彼らがなり得る最高の状態になれるような支援ための適切なメカニズムを作る』、という思いやり深い行動をとれるリーダーが、利益性と生産性と最も高い相関を示すことを明らかにした。共感と思いやりは人々にとって良いだけでなく、ビジネスにとっても良いことなのだ。

マネジャーはこれらの努力に対してどのようなROI(投資対効果)が得られるのだろうか? 12,000人以上の社員が会社が提供するマインドフルネス・プログラムに参加しているAetna 保険会社では、平均して週に62分以上の生産性向上と、年間で一人の社員あたりに平均換算して3,000ドルの費用削減が生み出せた。もっと一般的には、I Opener Instituteによる調査でわかったのは、中規模の企業では、幸福な職場は離職率を46%低下させ、病気休暇にかかる費用を19%削減し、12%のパフォーマンスと生産性の向上するということだ。最後に、HRコンサルティング会社のタワーズワトソンが実施した広範囲な調査では、感情のエンゲージメントと、仕事が自分の能力を高めとエネルギーを与えてくれる存在だという認識があると、それらが平均的または低いレベルのエンゲージメントの企業と比較して、なんと2倍の収益と、3倍近い純利益があるということだ。

ここであなたは思うかもしれない『マネジャーとして人のレジリエンスに焦点をあてることは、本当に私の役目なのだろうか?、マインドフルネスを実践するよう奨励すべきなのだろうか?』と。ギャラップ社が発表した最近の調査によれば、社員の個人的な問題はオフィスに持ち込むべきではないという見方は、『非常に妥当に聞こえるかもしれないが、実際のところまったく非現実的』だ。ギャラップの分析は、『われわれのウェルビーイングは、一緒に働く同僚や部下にインパクトを与える』ことを示している。だからマネジャーは、Center for Personal Growthの創立者、Monika Broeckerがいうところの『精神的、感情的能力をアップグレードする』ことにフォーカスしていかなければならない。

つまりのところマネジャーにとって重要なポイントは、自己開発は、時間とともにその人を作り、チームを作り、より良い、より高いパフォーマンスとエンゲージメントを作るということだ。良い仕事をして気持ちよく働けるよう周囲の人を励ますことは可能であるだけでなく、それは好業績チームの基礎なのだ。

RIch Fernandez

Rich Fernandezは、職場で人が生き生きと働けるよう活性化するための学問と科学に焦点をあてた人材開発を専門とする企業、Wisdom Labsの共同創設者です。彼は講演活動、作家、そして個人と組織のレジリエンス、マインドフルネス、思いやりにおけるオピニオンリーダー。Twitterアカウントは@_richfernandez、ウェブサイトはwww.wisdomlabs.com.。