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グーグル本社でマインドフルネスとリーダーシップについて語り合う(Wisdom2.0プレイベント)

2014.02.10

今週はマインドフルネス関連としてはおそらく世界最大であろう会議、Wisdom2.0がサンフランシスコで行われます。(キラ星のごとき発表者のリストはこちら

2月14-16日、ビジネス・テクノロジー・社会・心理/哲学の4分野でマインドフルネスをリードしている人たちが集い、2000人のチケットは完売です。

そのプレイベントとして、2月8日グーグル社で100名限定の「Wisdom2.0 Unconference」にMiLIを代表して木蔵が参加してまいりました。GoogleGoogle dinosaur広大なグーグルキャンパスで、フラミンゴぶらさがり恐竜がお迎えしてくれました。

【Wisdome2.0 Unconference のフォーマット】

カンファレンスではなく、「アンカンファレンス」(非会議)とは、何???

みなさんはOpen Space Technology(OST)という会議やシンポジウムの進行方式についてご存知でしょうか。今回はこのOSTを用いてのプレイベントでした。

110名ほどの参加者が会場に集まり、まず10分ほど「Tune-In」(静かに座って心を落ち着ける)を全員で行います。そして、グーグルカラーの紙とマーカーが配られ、「今日のトピックを提供したい人は紙にそれを書いて前でアナウンスしてください」とファシリテーターが告げます。

あれよあれよという間に、沢山の人が立ち上がり、長蛇の列が。。。50数名がトピックを発表していきます。13の部屋1トピック約1時間、一部屋あたり4回の話し合いが行われるのです。テーマが書かれた紙が、写真のようにボードに張り付けられ、A-M までの部屋で自分の好きなトピックを選んで行き、トピックの発表者がファシリテーションを行います。

Topic board参加者のテーマを各部屋ごとに張り付けたテーマボード。日本だと100人からいくつのテーマが出るでしょう?

「110人の参加者で、50幾つのテーマだと、参加者0の部屋も続出では?大丈夫なのか?」と一瞬心配したのは、おそらく私だけでしょう。

OSTでは、民主主義的に行きたい人が多いテーマが選ばれるので、参加者0の場合は「ま、今回はなしね」と自然となるわけです。
内容・進行、全てが参加者に委ねられるわけですが、千人を超える規模でもOSTのオープンなフォーマットは可能なのです。

【どんなテーマが参加者から出たか】

Wisdomハードウェア、習慣を変えるためのマインドフルネス、地域社会のためのマインドフルネス、マインドフルなアプリ、気功を現代に取り入れる、法曹界に癒しをもたらすには、コンシャス・ライフ・デザイン、人間の進化について、気と豊かさ、職場でのマインドフルネス、職場での信頼とは、女性のリーダーシップ、などなど

【参加者はどんな人たち?】

コンサルタント、教育関係者、NPO、エンジニア、ヨガ講師、グーグル社内、IT企業、投資家、などなど。

「マインドフルネスとビジネスに関する情報をつかんで来よう」
「Wisdom2.0に賛同するのでこのグループに貢献したい」
「ビジネスのコネクションやパートナー探し」

といった、モチベーションで来られているようでした。

では、セッション1~4の参加報告です。

【セッション1:習慣を変える・マインドフルのためのアプリ】

まず習慣について、有用な参考図書やウェブがシェア。
Tiny Habits by BJ Fogg(クリックするとビデオ音声が流れますのでご注意ください)
Small Move, Big Change by Carolyn Arnold
Happiness Hypothesis by Jonathan Haidt

アプリ:Wonderful Day, LIFT, Peace Process

ディスカッションでの意見:テクノロジーのバーチャルな体験とと実際に人にあったりコミュニティに属すというリアルな体験の両方が必須。アウトカム(目標)重視のプログラムでは、シャドー(負の部分、できないことを否定的に見る二極的味方)を否定・排除して実際的でなくなる。自己への思いやり(Self-compassion)の要素は必須。「習慣のサインを見つける」⇒それに対応する⇒報酬、という流れが基本。いやいや、それはスキナー的アプローチで人間の情動を無視している。などなど。。

木蔵の受け止めたこと:テクノロジーをを活用し有用な習慣を創っていくには3つの要素が。①ダルマ(望ましいコンテンツと目標とする行動の明確化)②サンガ(思いを共にできるコミュニティ)③テクノロジー(自動的に繰り返しやフィードバックシステムをサポート)

Unconference2

【セッション2:Intentional Culture「意図的な文化」】

自己紹介の後、ファシリテーターSimon D’Arcy氏が「あなたが変えたいと思っている組織(家庭・仕事・地域何でも)で、今の文化と望ましい文化とそれぞれ5つの言葉で表現してください」とガイド。

次に「望ましい文化に変えるためには、どんなことができるか?」と発表。

ファシリテーターSimonさんより、彼のモデル「成功している文化を創る5つの手段」をシェア。

  1. カルチャーコードを定義する(1人称、行動ベースの言葉で)
  2. リーダーが手本を、行動で示す
  3. パフォーマンス評価基準にカルチャーコードを反映させる
  4. 採用の際にカルチャーコードを指針とする
  5. カルチャーコードに合致しやすい環境

★Simonさんの会社HP Next Level Cultureには組織文化について豊富な情報が。ご本人の許可をいただきリンクをこちらに

良き社内文化の例:Zappos (特にDelivering Happiness at Work仕事で幸せを届ける 活動)、Live Person、Google など

いかに良き文化を創れるかディスカッション:

  • 共に座って、一人一人をしっかり聞くチャンスを設ける。相手にしっかりと耳を傾け、つながることで、自然に浮かびあがることに注目する。
  • ミーティングなどで、数十秒でよいので静かに共に座り、これまでの忙しさから気持ちを切り替え、それからこのミーティングに当たっての目的や意図を共有するという習慣をつくる。
  • リーダーのありかたや実践が文化に多大な影響を与えることを熟知する。
  • 人間本来の善の部分を、リーダーが行動ベースでチームに示すと、言葉で言わなくても拡がっていく。(例:ポジティブなフィードバックをお互いに与える、信頼してまかせる、丁寧に相手の話を価値あるものとして聞く。など)
  • 社内マーケティングを社外マーケティング同様重視する。例)社内文化を魅力的なポスターやパンフレットにして各所で目につくようにする。

木蔵の受け止めたこと:マインドフルネスをビジネスに定着させるということは、その企業の文化もよりよく変えていくことであり、文化を創る上記のモデルは取り入れていきたい。グーグルのオープンな文化も、その場にいるだけにひしひしと伝わる。ディスカッションも実際活用できる内容が多く、1時間とは思えない充実した内容だった。

***昼食 キャンパス内に数十あるカフェテリアの1つで***

グーグル社内でSIYプログラムのフォローアップとしてメディテーションと会社で毎日行えるようにする「gPause」という活動があり、それについて担当者インタビュー。内容は別途ブログにてご報告します。

【セッション3:職場でのマインドフルネスと信頼造り】

ファシリテーターは、マインドフルネスで博士号を取ったDavid Kellerとフィンランドで組織論を教えているKirstimarja教授。

参加者自己紹介のあと、「職場における信頼造り」についてディスカッション。

  • 「各自の信頼こそが、ハイパフォーマンス組織の第一の特徴である。」(ハイパフォーマンスコンサルタントの発言)
  • 職場に於ける信頼の3つの構成要素:①Competence(能力に対する信頼)②Reliability(堅実・頼りになる)③Motive(長期・短期の動機に対する信頼)⇒ここで、多くの人が「私の信頼が裏切られたとき、何が問題だったか、これでよく分かった!!」とうなずく。
  • マインドフルネスを培うことで、期待や希望に目をくらませることなく、相手にしっかり向き合うことができる。また自分の直感が得られやすい。⇒信頼できるかどうかの感覚は、ずっと正確になるであろう。⇒全員合意。かつて裏切りの苦しい経験をした参加者も「その時は地に足がついていなかった。希望的観測だった」「マインドフルネスをその時知っていればよかった」と同意。

「職場についてのマインドフルネス」についてディスカッション。

  • 自分の博士論文リサーチで、30秒のマイクロマインドフルネスを2時間おきにすることで、ストレス軽減、生産性向上が確認された。小さなステップも有効。
  • Qigonginstitute.orgでマインドフルネス関連データベースをまとめた。ROI(投資対効果)はここからもわかるはず。
  • 6回深呼吸をして静かにあるだけでよい。
  • MBSRを学び自分の職場でランチタイムに行ったが、なかなか浸透しなかった。
  • 沈黙を共に過ごすというのは、実は親密な行為であり、職場で敬遠されるのも理解できる。リードする人が、十分安心感を与える存在であったり、データでの説得を社内で行うチャンスが必要。

木蔵の受け止めたこと:日本とカリフォルニアの文化の差を感じるセッションだった。特に職場に取り入れるということに関して、参加者の方のように自発的にランチタイムに始めるなど、素晴らしい。しかし日本では組織トップが納得し、よしんば実践していることが大切ではないかと。「日本には五輪の書や武士道があるのに、なぜ組織で精神を整えるための活動が取り入れられにくいのか??」と逆に質問を受ける。日本では、スピリチュアリティや宗教と、ビジネス・仕事が大きく一線を画し、そのギャップを乗り越えることは必要性がありながら、タブーである部分が多い。カリフォルニアでは、「楽になったり、うまくできたりするためだったらなんでも取り入れよう!」という姿勢である。ディスカッションは、参加者の思いやりや貢献の意図が感じられ、深いものとなった。

【セッション4:新しいリーダーシップ】

自己紹介の後、オープンディスカッション。まず、導入として、私から小杉俊哉さんの「リーダーシップ3.0」のモデルを新しいリーダーシップとして紹介。

そこから、リーダーシップとエゴについて、そしてリーダーとしての健全なエゴとより良い意思決定のためのマインドフルネスの重要性がディスカッションで展開。

木蔵の受け止めたこと:すでに私自身がセミナー等でお伝えしていることを参加者にお伝えしたところ、大変真剣に受け止め、「英語訳がなくて残念!」という反応。リーダーシップ3.0の「支持者としてのリーダー」は日本の女性リーダーを育成するうえでも私自身注目しており、逆にグローバルなアピールがあることも確認。

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休憩中の様子:名刺交換、お互いのプロジェクトを話し合い、パートナーシップを検討したり、あちこちでネットワーキングが行われている。

また、OST(Open Space Technology)を盛り立てる優れた人材の多さがありがたい。

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【クロージングセッション】

グーグルのチーフ・エバンジェリスト(マーケティングの重役)Gopi Kallayil氏のお話。彼がWisdom2.0の協賛をグーグル社に説得し、またチャディ・メン・タンのSIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)の良き理解者として、マインドフルネスとヨガをグーグルで取り入れている。その結果、昨年の全体ミーティングでは11,600人が一緒にヨガとマインドフルネスメディテーションを行い、これは世界記録となったそう。

Gopi Kallayil2Gopiさんと。噂のGoogle Glassを着用!!

グーグルでは、SIYプログラムを世界的に展開すると同時に、50%のオフィスでヨガクラスが提供されている。

彼自身が豊かな経験を持つ実践者であると同時に、会社での重責を持つ管理職であり、これが組織内でのマインドフルネスの定着・発展となるのだと再認識。またこのようなリーダーに触発されて、Wisdom2.0では2000名が賛同し参加する、ということもMiLIとして勇気づけられるものである。

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アメリカでおこっているこの潮流は、ますます力を得ている、そしてすでに人と組織を変えていると実感し、それを日本の皆様に共有したく、長文お許しください。

数日後にはMiLI理事3名がサンフランシスコに集合し、Wisdom2.0メインイベントに参加いたします。

皆様に、続いてご報告をお届けしたいと思います。

(ぼくらしゃふぇきみこ)

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