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Google

「次の50億人」に向けたGoogle会長のリーダーシップ

2014.04.01

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『第五の権力』~Googleには見えている未来~

なんだかグーグルコンプレックス感の漂う邦題ですが、

原題を直訳的に表すと、

『人々、国家、ビジネスの未来を作り変える、新たなデジタル世代』

といったところ。(やっぱり日本では実際の邦題のほうが売れそう)。

 

グーグル創立メンバーであり現会長のエリック・シュミットと、

Google Ideas(グーグルのシンクタンク)創設者、ジャレッド・コーエンの共著です。

 

私はどうしてもグーグルを組織開発や人材育成の側面から見てしまうことが多いので、

バランスをとるために最近、意図的に自分の目線をあちこちにずらしています。

そんなわけで、

グーグルのトップが何を考え、未来をどう見ているのか・・・読まずにいられない本でした。

 

はっきり言って、中身が濃いです。

この本についてウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジは

< テクノロジー至上主義的な帝国主義への青写真 >と、

ニューヨークタイムズ紙でこき下ろしたそうです。

しかし私が読むかぎり、そんな薄っぺらい論旨を展開する本ではありません。

 

そのことは、序章の冒頭で既に明確に伝わってきます。

 

< インターネットは、人間がその手でつくっておきながら、

まだ十分に理解することができていない、

数少ないものの1つである。

インターネットの世界はつかみどころがなく、

絶えず変異をくり返し、ますます巨大で複雑になっている。

そして、とてつもない善を生み出すとともに、

おぞましい悪をもはらんでいる。

このインターネットが世界に与えるインパクトは、

ようやく目に見えるようになってきたばかりだ >

 

2025年には、世界人口80億の大半がオンラインでつながると予測されます。

しかしそれは、世界中の誰もが便利で快適な生活を手にするという意味ではありません。

コネクティビティ(ネットワーク接続性)の拡大と深化は、

リアルとバーチャル、2つの世界が相互に絡まり合いながら進む、

かつて人類が経験したことのない新世界を出現させることでしょう。

未成熟で不正や暴力の横行する国家や地域がコネクティビティを手にしたとき、

世界の少数派である恵まれた私たちが実感できるコネクティビティのある社会とは、

まったく異なる問題が浮上してきます。

このことについて、著者らは次のように指摘しています。

< これから仲間に加わろうとしている50億の人たちは、暮らしている場所と、

その圧倒的な人数のせいで、はるかに大きな変化を経験することになる。

コネクティビティから最大の利益を得るのも、

デジタル時代の最も醜い側面を経験するのも、この50億人なのだ。

革命を推進し警察国家に挑戦するのも、政府に追跡されオンラインの扇動集団に悩まされ、

マーケティング合戦に惑わされるのも、彼らだ。

技術が普及しても、彼らの世界では昔からの問題の多くが残るだろう >

 

「私たちのつくるナントカが未来を明るくする~~」なんて、

どっかの企業みたいな脳天気なことは言っていないのです。

エリック・シュミットをもってしても「未来は、わからない」。

だから著者たちは何年もかけて世界各地をまわり、

各国の要人から元テロリストのリーダーにまで会い、対話を重ね、

わからない未来を探求し、洞察し、より望ましい未来に挑もうとしています。

 

< 最近のテクノロジー企業は、仮想世界の市民に対する貢献と責任を、

ことあるごとにアピールしている。

だが、さらに50億人がオンラインにつながるうちに、

彼らや彼らの抱える問題が、すでにつながっている20億人と比べて

ずっと複雑で、一筋縄ではいかないことがわかってくる。

「次の50億人」の多くは、貧困にあえぎ、検閲を受け、

安全でない状況に暮らしている。

テクノロジー企業はアクセス、ツール、プラットフォームの提供者として、

「すべてのユーザーに対する責任」を負っている。

もしもテクノロジー企業が将来もこの原則を守り通すつもりなら、

今後現実世界の問題がますますオンラインの世界に波及するなかで、

そうした問題についても、責任の一端を担わなくてはならないだろう >

 

 

ここには経営者の成功哲学や商売の原則などというものは一切ありません。

事実の探求をベースにした徹底的なリアリズムと、そこから生まれる先見性。

そして、使命感。

地球上の80億人がコネクティビティを手にする、そのとき。

その未知なる状況への身震いが、リーダーシップを謙虚なものにしていると思います。

 

そしてエリック・シュミットは次のように語ります。

< 技術がもたらす変化を避けることはできない。

ならば、今後大量に出現する新しい技術やツールを正しく使って、

世界をよりよく、より豊かにするために、できることはあるだろうか。

未来に何が起こるかは、機械ではなく、

私たち人間の手にかかっている >

 

(てんせい)

 

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