社会と会社を変えるマインドフルリーダーシップ®社会と会社を変えるマインドフルリーダーシップ®

一般社団法人 マインドフルリーダーシップインスティテュート一般社団法人 マインドフルリーダーシップインスティテュート

f

リサーチ・脳科学

ポジティブな会話の神経化学

2014.07.27

みどりの階段

ハーバードビジネスレビュー ブログ 2014年6月12日 Judith E. GlaserとRichard D. Glaserによる示唆にあふれる記事を翻訳してご紹介します。(原文はこちら

ネガティブな会話のダメージは、ポジティブな会話よりずっと長く続き、インパクトが強い。

私達も大いに気を付けたいポイントです。

(ぼくらしゃふぇきみこ)

=========================

なぜネガティブなコメントや会話は、ポジティブなものよりも長くひっかかるのか?

ボスからの批評、同僚との意見の相違、友人とのもめごと――こういったことの心痛で何か月分もの称賛が吹っ飛んでしまう。たとえば怠惰、不注意、がっかりなどと言われると、あなたはそのことをしっかり覚えて内面化するだろう。でも、人から「才能あるね」とかいい人だ、誇りに思うよ、などと言われても忘れやすく、また受け止められないものだ。

この現象には化学が大きく働いている。批判、拒否、恐れに面するとき、過小評価を受けたり見くびられたとき、私たちの体は脳の思考センターをシャットダウンさせ、争いを避け防御の行動をとらせる、コルチゾールというホルモンを分泌する。私たちはよりリアクティブに敏感になる。批判やネガティブなことを実際よりも大きく認識してしまうのである。そしてこれらの効果は26時間以上持続し、やりとりの記憶を刻みこみ、将来の行動への影響を増大させる。コルチゾールは持続性タブレットのように機能し、恐れについて振り返れば振り返るほど、その影響は長引くのである。

ポジティブなコメントや会話も、同様に化学反応を生む。それはオキシトシンというホルモンを出し、脳の前頭前野のネットワークを活性化し、コミュニケーション、協調、信頼の能力を高める。しかし、オキシトシンはコルチゾールよりも早く新陳代謝で変化するため、その効果はコルチゾールよりもドラマチックでなく、しかも短時間だ。

この「会話の化学反応」こそが、なぜ私たち、とくに管理職にとって、会話ややりとりに、もっと気遣いをすることが非常に重要であるかという理由だ。コルチゾールを増やすような行為は、私の言うところの「会話的知能、つまりC-IQ」をへらし、革新的、共感的、創造的、そして戦略的に人と繋がり、考える能力を低下させる。対照的に、オキシトシンの分泌につながる行動は、C-IQを上げる。

過去30年以上、私は Boehringer Ingelheim、Clairol、Donna Karen、Exide Technologies、Burberry、そしてCoachといった企業のリーダーがより良いC-IQでパフォーマンスを高めるのを手伝ってきた。私のコンサルタント会社 The CreativeWE InstituteはQualtrics(世界最大のオンライン調査会社)のCEOライアン・スミスと組んで、今日の職場におけるネガティブな(コルチゾールを分泌させる)やりとりとポジティブな(オキシトシンを分泌させる)やりとりの頻度を調査した。マネジャーたちに、0から5で、0が「まったくしない」5が「いつもしている」という評価で、いくつかの行動――ポジティブ、ネガティブ様々――をどれくらい頻繁に取っているかを尋ねた。

グッドニュースは、マネジャーたちはオキシトシンを分泌させるポジティブな行為を、ネガティブな行為に比べてより多く取っていたことである。調査対象になったマネジャーたちは、「相手への懸念を示す」などの5つのポジティブな行動すべてについて、「聞くふりをする」などの5つのネガティブな行為よりも、より頻繁に行っていたという。しかし、ほとんどの対象者――85%ものマネジャーは、その場のやりとりを「たまに」脱線させると、将来の関係も悪影響を受けると認めている。そして不幸にして、リーダーたちがポジティブ・ネガティブ両方の行動を示すと、受け手の脳に不一致や不確定さを生み、コルチゾールの分泌とCI-Qの低下を生じさせる。

例えばVerizon社重役のボブの場合。かれは自分では、人々にクリアなゴールを示し、高い結果を出すべくチームに挑戦する、最善のパターンを行っていると思っていた。しかし、彼の直属の部下が心臓発作にみまわれ、またほかの3人が別のチームへ行きたいと人事へ話しているのを知った時、彼は問題があることに気づいた。

ボブの会話のパターンを数週間観察し、ネガティブな(コルチゾールを生む)行動が、明らかにポジティブな(オキシトシンを生む)行動よりずっと多いことは私にはすぐわかった。質問をして議論させたり、部下への関心・懸念を示したり、共通の成功についてのぐっとくるビジョンを見せたりするのではなく、彼の傾向は自分のアイデアを伝え売り込み、ほとんどの議論も自分の固まった考えで凌駕し、自分が正しいと周りを説得するというものだった。彼は自分の周りからの影響にはオープンではなく、相手と繋がるために聞くことができなかった。

これをボブに説明し、彼の行動が部下に及ぼす化学的なインパクトについて話したところ、彼は自分を変える誓いを立て、そして達成した。数週間後、彼のチームメンバーから、「いったい私のボスに何を飲ませたんですか?」と訊かれたほどである。

チームに対して結果を求めたり、言いにくいフィードバックはしてはいけない、と言っているのではない。しかし、そういったことは包括的に、支援するように受け止められて、その結果コルチゾールの分泌を抑え、願わくばオキシトシンを促すように行うことが重要である。人間関係において、私たちをオープンにしてくれる行動や、閉じさせる行動に気配りしよう。会話の化学作用を活用しよう。

===================================

マインドフルネス始めてみようと思っておられる方、マインドフルネスメディテーションの各種ビデオで、すぐに始められます。

また、こちらのブログ記事「マインドフルネスをはじめよう:実践のコツ」もご参考に。

マンスリーMiLIで既に経験済みの方は、ぜひ7週間のMiLIチャレンジに挑戦しましょう!

東京でマインドフルネスとリーダーシップについての月例勉強会マンスリーMiLI実施。詳細はこちら