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ハウツー(マインドフルネス)
藤田一照老師から学ぶ日本のマインドフルネスの可能性
2014.09.10
9月7日、緑美しい葉山の茅山荘にMiLI全員が伺い、藤田一照老師の参禅会に参加させていただきました。
「今日は何を話そうかな」とその場で引き出される内容はどれも大変参考になるものばかり。アメリカ主体で起こっているマインドフルネスの潮流ですが、一照さんを筆頭に、日本の人的リソースも世界に誇れるものがある。そして私達MiLIがその間にあってどんな貢献ができるのか。とますます実感させられる体験でした。
以下、一照さんの教え、というよりも私の解釈、私が得たこととしてお伝えいたします。
【受動でも能動でもない中動】
マインドフルネストレーニングでは、自己の意識をよりよく制御することが一つのゴールになります。しかし、それを達成するために、能動的なアクションとして「私の意思」で意識をコントロールしようとすると、真に「今・ここ」ではなく「今・ここに意識を集中させなければ」という思いに心は支配されます。
ここが、多くのマインドフル瞑想実践者の初期にぶつかる壁でもあります。
そこで、一照さんがおっしゃったのが、「能動でもなく、受動でもなく、その間の中動の状態」です。
追い求めるのではなく、ただ受け身で待つのでもなく、その間である中動。
中動にあるとき、私=私の思考・脳内活動ではなく、私=思考・脳内活動が起きている場、という感覚が個人的体験からあります。その状態では、思考と思考の間、思考と自分の間、情動と情動の間、情動と自分の間に境界とスペースがあるのです。そして、その「スペース」というのが、ツイッター、Google、FordらのCEOや人材担当トップが言っていることと重なったのでした。
時間的効率を高め、アウトプットのクオリティを高めるために、逆にスペースを心と時間に与えること。そのより有効で微妙なガイドとして「中動」という概念を説く一照さんの叡智に、感銘したのでした。
【気づきを得るためには刺激を微細に】
マインドフルネスの一つの恩恵として、「ふと湧いてくるアイデア・情動・感覚に気づくことができる」というのがあります。それができるようになるために、逆に刺激やインプットを、小さくひそやかにする、というパラドクスも今回の学びでした。
これは、坐禅の前に1時間以上かけて丁寧に行われる「身体ほぐし体操」の際に一照さんがおっしゃったことですが、体の節々をほぐすためには、10割の可動域で引っ張るのではなく、意図的に小さく動かすと体のほうがより微細な違いを感じられるようになる」とガイドしてくださったことに由来します。実際に、それを心がけてみると感覚がすーっとオープンになり身体もほぐれやすいのでした。
人は快楽や幸せを感じるのに、なにか大きな刺激を求めがちです。もっと美味しいもの、もっと大きな何か、もっと高い何か。そしていつかそれは際限ない底なし沼のようになってしまうかも。でも、微細なことを感知・感動できる心があれば、大きくても小さくても、高くても低くても、気づき平安な心が持てるようになる。
【マインドフル⇒ハートフル⇒ソウルフル】
「マインドフルネスとはハートフルネスの事である」とジョン・カバット・ジンは言っています。英語ではマインドとハートは別のものですが、アジアの言語ではその区別はなく一つの概念「心」なのです。
その事実をカバット・ジン博士は重視し、英語圏ではしょっちゅうそれをリマインドしているのですが、一照さんは、マインドフルネスの本意を読み解くと、それは「ソウルフル」であると提唱されました。
ソウル=魂というと、ビジネスとはかけ離れる感もありますし、たとえば弊社の社名を「ソウルフルリーダーシップインスティテュート」とすると、どうでしょうか?
しかし、日本はメインストリームのビジネス書でも、「ビジネスに入魂する」「魂の経営」などの表現は一般的に使われています。「本気だったら何事も魂を込める」というのは当然の文化なのです。
日本のマインドフルネスを考察し、実績を創りだすためには、リサーチ測定できないとはいえ(いや、できるようになるかも??)、フレームワークとして見逃せない点であると思ったのでした。
時折このような叡智に満ちたひと時を体験して、また粛々と瞑想すると、日々の実践がより豊かなものになります。藤田一照老師、本当にありがとうございました。
(ぼくらしゃふぇきみこ)
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