リーダーシップ
メディテーションがいかにあなたをより良いリーダーにし得るか(Forbesオンライン2014年1月28日より)
2014.01.31
優れた経営管理をするには、経営戦略やテクニックの前に、自己管理ができなくてはならない。そしてそのツールとしてマインドフルネスが第一に上がっています。それにしても、ここでもカリフォルニアのSIYが取り上げられています。日本では10月SIYトレーニングをCEOマーク・レサー氏を招いてを弊社で主催いたします。お楽しみに!
フランスの名門ビジネススクールINSEADでもリーダーシップトレーニングの一環として、メディテーションやマインドフルネスが取り入れられています。INSEADのランドル・バーグ教授によるForbesの記事を下記に日本語に訳してみました。
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私がCEOだった時、スイッチは決してオフにすることなく常に動き常に電話をしていた。それがデシジョンメーカーたるものだと思っていた。私のキャリアで4つの会社を立ち上げ経営し、そのうち1つはNASDAQに上場した。それによって私の人生は変わった。起業家リーダーから、上場企業のリーダーとなり、株主や関係者、国の法規などの渦に投げ込まれたのだ。私のストレスは急激に増えた。
その時私がまず救いを求めたのがメディテーションだった。メディテーションとマインドフルネスについての3日間の管理職向けワークショップに参加して、このツールがいかにパワフルか自ら知った。
始めは自分のビジネスをよりよく管理する方法を探していたのだが、メディテーションから学んだことは、自分自身をよりよく管理する方法だった。メディテーションはスペースを創る。マインドの中の思考のためのスペースである。朝の数分と夜の数分だけ、自分の軸を取り戻し集中するのために必要なのはこれだけ。私の場合おかげで、仕事でも家庭でも、ストレスと責務をコンテナーの中にいれて、ゆっくりと対応し重要な決定に集中することができた。
EMBA(エグゼキュティブMBA)達とメディテーションする
教授となって、私は生徒の多くに私の若いころを見るようになった。ペースの速いキャリアの責務、家庭、勉強で、MBAやEMBAの生徒たちはピリピリしていた。勉強やほかの責務で過密スケジュールとなり、多大なストレスを生んでいた。
皆いったんストレスから離れ、フォーカスを取り戻す必要がある、と私は考えた。授業の始まりの短い時間をそのために使うことは、私の生徒たちにとってかけがえのないものとなった。生徒たちは落ち着き、集中、そして思考のオープンさを感じる。始めは多くの人が疑っていた。「マネジメントについて教えて欲しいのに」という声をしょっちゅう、特に若い生徒たちから聞いたが、しばらくすると彼らはその効果に納得した。
マインドフルネスという現象
この現象がビジネスの分野で多くの企業・人を惹きつけていることも、私がメディテーションを用いる理由である。
アメリカのシリアルの会社であるジェネラルミルズ社では、メディテーションが創造力を高めるとした。なぜなら人々が日々の生活の他の事を考えるのではなく、より仕事のことに集中して考えるからである。またお互いによりセンシティブになるので、チームワークも向上する。グーグルでは社内で「サーチ・インサイド・ユアセルフ」というコースがあり、マインドフルに呼吸し、同僚の意見をよりよく聴き、そしてエモーショナル・インテリジェンス(E.I.)を強化することを従業員に教えている。マッキンゼーでさえ従業員が健康でハッピーであるよう、メディテーションを歓迎している。
私の近くで言えば、2013年のGEMBAの生徒だったムハメド・アワンは、すでに仕事のチームでメディテーションを使っている。「特にストレスのかかるミーティングに入る前など、数分間集まって、全員がいったん立ち止まり、状況のプレッシャーから離れて心の準備をします。それでミーティングのプロセスが変わってきました。私はとても役立つと思います。」と述べている。
ビジネススクールでは、リーダーシップのなかでもマインドフルネスの部分の重要性をリサーチしている。私の同僚である、Zoe Kinias、組織行動学の助教授Sigal Barsade、ウォートンの経営学の教授、そしてINSEADの博士課程Andrew Hafenbrackらと、いかにマインドフルネス瞑想が「回収不能の費用(埋没費用)」であるという誤りや抵抗を軽減するかを示している。
自己管理(Self-management)
最も重要なこととして、私は生徒がより良い自己管理ができるようメディテーションを伝えている。単にパフォーマンスを上げるだけでなく、より健全な生活を送れるように、である。私のGEMBA 2013年の生徒、Dauren Yerdebayは、医者からストレスのために健康に影響が出ていると告げられて、それからメディテーションと出会った。「自分のストレスを管理する唯一の方法はメディテーションを通じてでした。なぜなら自分の思考を管理することはずっと大切で、メディテーションとちょっとした運動を組み合わせると、健康管理の心配をする必要がなくなるからです。そしてこれは自分の行動を変える重大なステップであるとわかりました。メディテーションを通じて、私は自分のためになるより大切な意思決定に絞ってマネージしています。」と彼は言っている。
リーダーシップにおける著者、コンサルタント、教育者であるピーター・ドラッカーの表現を借りるなら、21世紀は「自己管理」の時代となっていく、とのこと。我々はビジネスと人間のやりとりにおける効率に着目していた20世紀から移行したのだ、と経営思想の進化の一端を見る。
私にとって、メディテーションには2つの成果がある。1つは自己認識を高め、自分が何者であるかを理解すること、もう一つは社会的意識そして自分が他とどのように関わるかを知ることである。これらはいずれもチーム造り、クリエイティビティ、そしてクリアな意思決定をするうえで、パワフルな道具である。
(この記事は、INSEAD Knowledgeにもともと出版されたものである。)
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