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ハルモニの思いは国境に勝る

2019.01.07

< もっとも個人的な話が、なにより普遍的だ。>

国際紛争の修羅場で、ダイアログを通して融和をはかる紛争解決ファシリテーションの第一人者、アダム・カヘンさんから聴いた、ずっと私の心に刻まれている言葉です。

 

年末に高3の娘が、中学時代の親友と二人で韓国に旅行しました。彼女にとって初めての海外旅行です。その友人は中学に入って初めてできた友人で、横浜生まれ横浜育ちのコリアン。中学時代、お母さんを病気で亡くしました。

今回の旅、ふたりはソウルを満喫した後、彼女のハルモニ(おばあちゃん)と唯一日本語が堪能なイモ(母方の伯母)のいる小さな街に北上。そこでうちの娘は、ハルモニとイモが、それぞれの立場でどれほど母を亡くした孫(姪っ子)のことを思っているかを、肌で実感することになりました。

日本語のできるイモは立ち位置として母親代わりで彼女に厳しく、ふたりが喧嘩するたびにハルモニは涙。うちの娘は、それぞれの愛のカタチを感じ続けたようです。

厳しい母の愛はよく知っている娘ですが、可愛さ余って涙百倍のハルモニの愛を知りません。うちの娘が生まれたとき、すでに父母方それぞれのおばあちゃんは他界していたからです。

大晦日の夜、私がクルマで羽田に迎えに行ったとき、娘がさいしょに口にしたのは、

「おばあちゃんて、あんな感じなんだって初めて思った。おばあちゃんがほしくなったよぉ・・・」

 

娘たちが日本を発つ前も帰ってきてからも、レーダー照射に端を発する日韓の対立がつづいています。こういう不毛な落としどころのない言い争いは、どこから生まれてどこにつづいていくのだろう。昔々の決め事や現在のルール、国家の意向を汲んで教えられてきたこと。ネットに流れる扇情的な情報や、わかりやすさを優先して加工された商業的な知識。

そういったものの中には、人の心の奥の奥に入っていく鍵はないと思います。

喧嘩している親友とイモの様子をみて悲しむハルモニが、皺くちゃの両手で自分の胸をおさえて、うちの娘のところに来たそうです。母のいない、そして遠く離れた日本で暮らす孫に対するハルモニの悲しみと不安を、ただ娘は受けとめるしかありませんでした。

そして精いっぱいの韓国語で、

「だいじょうぶですよ、だいじょうぶですよ、日本では私がついていますから」。

そう返すと、ハルモニは

「ありがとう、ありがとう」と何度も言って、また涙を流したそうです。

 

それぞれが、さまざまな悲しみや不安を背負って、自分のなかに留めながら生きている。その思いにふれることによって、自分の内側と外側にある愛を、そして内と外の境界線を溶かしていく愛を、人は知ることになるのでしょう。

「悲しい」

「ありがとう」

その言葉の奥から流れ出てくる感情に国境などありません。もっとも個人的な話には、やり場のない深い感情が潜んでいます。

個人的な話が普遍的であるということは、人の感情が文化を超えて普遍的なものであるということです。

 

より良い社会と会社をつくっていくため、複雑性極まるシステムの根底にある一人ひとりの思いに、ちゃんと気づきつづけることのできる私たちMiLIでありたいと思います。

 

どうか本年も宜しくお願い申し上げます。

(マインドフルリーダーシップインスティテュート理事 吉田典生)

 

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