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SIY

マインドフルネスとEIで国連SDGsを推進~SIYLI CEOリッチ・フェルナンデス博士国連本部での講演内容~

2019.05.30

去る2019年5月17日、東京SIYでもご登壇いただくSIYLI CEOのリッチ・フェルナンデス博士が、国連本部で講演を行いました。

国連が組織としてマインドフルネスとEI(エモーショナルインテリジェンス)に取り組むーーといういわば歴史的な講演で、EQのダニエル・ゴールマン博士らと登壇し、大きな拍手を受けました。

時代の変化に対しても、マインドフルネスとEIの開発は、今にしっかりと根ざしながら自ずと将来の準備になるーーというパラドクスも興味深い。以下日本語訳(一部要約)いたしました。 (ぼくらしゃふぇきみこ)

【現状―Where we are】

つながりすぎ、注意散漫、時間に追われ、グローバライゼーションの波に飲み込まれ、ストレスが増している。

心が散らかって、「シグナルとノイズの識別」ができない

また、マッキンゼークオータリーによると、マルチタスキング、常にスイッチオンの状態は、生産性を殺し、創造性をむしばみ、私達を不幸にしている。

【じゃあどうする?】

EI(エモーショナルインテリジェンス)を高めること。

EIはスキルとしても訓練できるもので、なぜなら私たちの脳の機能である神経可塑性(ニューロプラスティシティ)によって脳の機能だけでなく、灰白質を増やすなど構造も意図的に変化させることができるから。

その結果、認識力、自己管理力、関係性の管理もよりできるようになる。

意思決定、ポジティブな感情に関わる部分、学習記憶、ストレス反応、共感、感情のバランスなどに関わる脳の部分で、機能の向上や構造が変えられることなどが、多くのリサーチで確認されつつある。

【だから何なの?】

これは民間のセクターでよく聞かれる質問。

「神経科学の講義をありがとう」「心温まるマインドフルネスの実践、ありがとう」

でも、「だから何なんだ、と。我々がいるビジネスの世界で、これが一体何になるんだ」と。

ダボス会議では、2022年に我々が職場で必要とされる能力のトップ10にEIが挙げられ、システム思考や複雑な分析力、イノベーションと並んで重要視されている。

EIは今必要であると同時に、来るべき将来の準備としても必要ということだ。

さらに、デロイト社の予測する将来に必要な組織のあり方として、もはや株主や内部の人間さえよければいい、という時代ではなく、より社会的なインパクトや他社・他のセクターとのコラボレーションを起こせる組織が生き残る、とみている。

今までは内向きのサイロ組織が多かったが、組織を超えてのつながりや社会的インパクトを目指す、よりアジリティのある組織へと移行している。つまり「組織のゴール=より良い世界」、という社会的企業の隆盛を予想している

まだこれが現実とは言えないが、今立ち起りつつあるというのは現実だ。

【じゃあEIは組織にどう影響するのか?】

我々の50か国から得たデータによると、EIを開発することで:

  • リーダーシップの強化
  • パフォーマンス・生産性の維持
  • ウェルビーイングを達成

といったことが見られる。

先の卓越した講師(ダニエル・ゴールマン博士ら)からもあったように、EIを高めると、共感・コンパッションを増やし、紛争解決能力を高め、信頼を築き、その結果きちんとかつ柔軟に問題に対応するリーダーシップ能力となる。

【証拠はあるのか?】

「いいモデルだね。スライドもカッコよかった。でも実際に証拠はあるのか?」

そういわれて当然だ。

そこで、EI開発のための我々のプログラムであるSIY(Search Inside Yourself)の成り立ちを説明する。

基盤は神経科学。意図的かつ具体的な実践、注意深いテクニックを通じて、特定の脳のエリアを活性化することがわかっている。そして神経科学を用いて活性化する実践法を検証すると、それがマインドフルネスだったわけだ

マインドフルネスが基礎となってEIを開発するという、このカリキュラムはGoogleで10年以上前に開発され、心理学者である私も当時Googleで働いており、初期の講師の一人だった。

SIYはダニエル・ゴールマン博士、リチャード・デビッドソン博士、ミラバイ・ブッシュといった世界的トップエキスパートの教えを受けながら、カリキュラムにまとめたものだ。

以来10年が経ち、50以上の国で様々なセクターで実施されるようになった。民間のセクターが多いが、大学、地方公共団体なども含め、非常に幅広い組織に及んでいる。そこで、50か国での結果をお見せしよう。

以下、「そう思う・とてもそう思う」と答えた%実施前と実施後の比較:

  • Focus 集中力とメンタルコンディションの最適と感じる  39%→65%
  • Resilience チャレンジの最中でも自分を落ち着かせる方法を使える 37%→66%
  • Leadership 意見が合わないとき、相手の観点が何に立脚しているかを理解するために立ち止まる 45%→64%

SIYLIのクライアントであるSAPでは数千に及ぶ従業員にSIYを研修として実施した。

SIYで学んだマインドフルネスやEIのスキルを実践した従業員は、仕事におけるウェルビーイング、意義、エンゲージメント、集中、創造性、チームワークなどが高まり、ストレスが減少した。

そしてこれらの結果は、直接ビジネスにも反映される。生産性や創造性が向上し、意義を見出した優れた従業員の離職率が下がれば、おのずと利益につながるからだ。

【マインドフルネス・EIと国連SDGs】

マインドフルネスによってEI能力が高まれば、リーダーシップ、パフォーマンス、ウェルビーイングも強化されるということについて述べてきた。

国連という組織でこれら3つがEI開発によって強化されるのであれば、その結果として国連の掲げるSDGs(持続可能な開発目標)達成の可能性も高まる。

例えば、「貧困と飢えをなくす」というゴール、「質の高い教育」「性差別をなくす」「気候変動へのアクション」などなど、これらのゴールを達成する前提は、我々がマインドフルネスとEIを持って共に歩むことである。

さらに言えば、マインドフルネスとEIは「前提」ではなく「必須」である。なぜなら私たちは皆これらのゴールに向かっていく人類という仲間だから。そして、マインドフルネスとEI開発の実践を通して、SDGs達成の日が一日も早く来るよう願う。

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【東京開催】201965 EIリーダーシップトークセッション「オーセンティックリーダーシップ」

協力:<DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー EIシリーズ>

かねてより日本におけるオーセンティック・リーダーシップの必要性を伝えてきた小杉俊哉氏とまさにオーセンティック・リーダーシップを体現している日本のいい会社の経営者たちと数多く交流し、自らも使命感に押され、新たな資本社会の実現のために起業した新井和宏氏をゲストに迎え、本物のリーダーシップとは? また、エモーショナルインテリジェンスがなぜリーダーシップに必要なのかを伝えていきます。どうぞお楽しみに。

 

【福岡開催】611() マインドフルネスが組織と人をどう変えるのか?Yahoo! JAPANの事例をもとに)

日本におけるビジネスシーンで、なぜ、今マインドフルネスが注目されているのか、今後どう活用されていくのか。
マインドフル・リーダーシップの第一人者が、ヤフーの事例紹介を通して、皆さんと対話し、実践していきます。

東京・大阪でも満員で人気を博したこのセミナー、福岡開催お楽しみに!

【仙台開催】2019年6月14日(金)19時~20時『共感コミュニケーション企業編@仙台』

主催:マインドフルリーダーシップインスティテュート

講師:吉田典生(MBCCファウンダー)

ワンオンワン、会議、日常のあらゆるシーンで活かせる共感コミュニケーション。
その実用的な実践法を身に着けられる人気セッション。

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